Item 1: ソフトリングノート: 特許を探してみた
それでは、工業所有権情報・研修館が平成27年3月23日より提供している特許情報プラットフォーム(略称:J-PlatPat)を利用して検索していきます。
まずは、①リングノートのリングが柔らかい、という観点ということで、
出願人=コクヨ
公報全文=リングノート
公報全文=柔 OR 軟
という条件で検索してみました。
結果は、5件。
ざっと、図面を見ていくと、2~5は、リングノートに関連しそうです。
また、2~4の3件は、同日に出願し、一部図面も重複しているので、ソフトリングノートの開発により生まれた発明とみて間違いないと思います。
順に、代表図面と、そのポイントは、
特開2015-174414 用紙の浮き上がりを抑制することができるリングノートの構成。
特開2015-174413 簡単な方法で好ましい閉環状のリングを形成することができるリングノート、及びこのリングノートの好ましい製造方法。
特開2015-174412 リングが面取形状されている使用感が良好なリングノート
ここで、②リングノートのリング形状がD字型
については、上記の3件の発明のポイントには含まれていないんですね。実施例中にD字形状の説明はあるのですが。
こちらの3件については、審査請求もまだしていない段階ですね。
最後はこちら。
特開2000-141973 リングが所定の押圧力で変形可能な柔軟性を備えた軟質材料により形成されているリングノート。
これはまさに、ソフトリングノートの基本出願ですね。
と思ったら、なんと、拒絶査定不服審判までして審判不成立。
「ソフトリング®ノート(ドット入り罫線)」の発売は2015/3/11
本件は1998年の出願にも拘らず、権利化できなかったとは。
審査書類がサイトになく、拒絶理由通知など確認できないのですが、
ドラマを感じますね。
明日は、発売日と出願日の関係、発明者、基本出願等をベースに、少し背景を妄想してみようかと思っています。