文房具特許の世界

文房具が好きで、特許を手掛かりにその背景を妄想することによって文房具をもっともっと好きになるために、ブログはじめました。といっても、文房具特許についてはド素人で、皆さんと一緒に少しずつ学んでいければと思っています。文房具カフェ会員No.01845 連絡先:bunseka.akiran@マークgmail.com

Item 20: C3: 特許を探してみた

それではいつものようにJ-PlatPatを使って調査していきますね。まずは、グッドデザイン賞の情報を頼りに、出願人=コクヨ、発明者=村田匡基 or 増井あずみ or 山田貴久 で特許・実案を検索してみたところ、1件のみで、カッターナイフとは関連しない案件でした。

 

困ったときの意匠検索笑 という訳で、同様に意匠を検索したところ、山田貴久さんの意匠が6件あり、その中に、C3と思われる案件がありました!

 

意匠登録第1535201号(出願日:2015.1.14) カッターナイフ

 

創作者は、増井あづみさんと、山田貴久さん。

あれ、「あずみ」さんでなく、「あづみ」さんになってますね。ということは、グッドデザイン賞の情報が誤記ですかね。増井あづみさんで特許・実案を再検索してみましたがみつからず。意匠を再検索したところ、先ほどのカッターナイフの出願に加えて、マグネットフックに関するものを出願されているようです。

 

C3からは離れてしまいますが、増井あづみさんのデザインを追っていきたいと思います。こちら↓が検索された意匠出願です。

 

意匠登録第1466523号(出願日:2012.8.3) マグネットフック

 

こちらのマグネットフックは、「超強力マグネットフック<タフピタ>」としてコクヨさんから発売されているもののようです。特徴的なのは、磁力は非常に強力で、デスクワゴンやキャビネット、壁面など様々な取付け面で高い保持力を発揮しつつ、ユニバーサルデザインのハンドルにより、ハンドルを手前に倒すだけで軽い力で取り外すことができます。

 

www.kokuyo-st.co.jp

 

増井あづみさんの開発秘話がないか、ググってみたところ、こんなページを見つけました。活躍する社員の一人として紹介されるなんて、増井さんはとてつもなく優秀な方なんでしょうね。

増井 あづみ|MEMBER / 活躍する社員たち|新卒採用情報|コクヨ

このページに日付情報が見当たらなかったのでInternet Archiveを使ってこのページの更新日を確認したところ、2014年3月27日あたりのようです。

Internet Archive: Digital Library of Free Books, Movies, Music & Wayback Machine

 

となると、C3の出願日である2015年1月14日よりも前なので、ちょうどC3の開発をされていたころかもしれません。

 

増井さんはインタビュー記事のなかで

「これからのビジョン、野望を教えてください」という質問に対して、

「文具商品は、自分も使えるという所が最大の良いところだと思っています。作りながらデザインや使い心地を体感できるので、細かい部分までこだわって商品開発をすることができます。当面の目標は、自分が本当に欲しいと思える文具を作れるようになることです。商品開発には、コスト、スケジュール、品質面など、様々なハードルがあり、妥協が必要な部分も中には出てきます。発売後に時間が経てば経つほど冷静に振り返ることができるので、後悔することもあります。自分の知識や経験を増やし、妥協をなるべく減らして、いつ振り返っても「とことんこだわり抜いた」と言える商品を作れるようになりたいと思っています。」とのこと。

 

まさに、増井さんが「とことんこだわり抜いた」と言える商品が、小さな本格派カッターナイフ「C3(シースリー)」なのではないのでしょうか。

 

多方面で活躍されている増井あづみさんのその他の活動もまとめておきます。

 

2015年1月9日に深澤直人氏のワークショップに「スマホ」をテーマにした作品を出展されています。

www.tokyoartbeat.com

 

さらに、増井あづみさんは、ジュエリーブランドも立ち上げているようです! 上述のインタビュー記事の中で、美術学部を卒業されていて、お休みの日は、趣味のアクセサリー作りをされているようなので、おそらく、ma-productsの増井さんは、コクヨの増井さんだと思うのですが。(妄想でしたらすみません・・(^^ゞ)

http://fss-accessory.tumblr.com/post/100310558274/ma-products

fss-accessory.tumblr.com

 

実は、「これからのビジョン、野望を教えてください」に対する増井さんの回答には続きがあります。

「~自分の知識や経験を増やし、妥協をなるべく減らして、いつ振り返っても「とことんこだわり抜いた」と言える商品を作れるようになりたいと思っています。それが出来ればまた次の目標が見える気がしていますし、商品開発に携わる以上は永遠のテーマなのかもしれません。

 

「とことんこだわり抜いた」C3で大きな実績を残されたことが、ジュエリーブランドの立ち上げに繋がっているかもしれませんね。

 

C3からは大分それてしまったのですが(^^ゞ、増井あづみさんというスーパーデザイナーに出会えたことが大きな収穫でした。

 

この辺りで、今回の調査は終了したいと思います。

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