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文房具特許の世界

文房具が好きで、特許を手掛かりにその背景を妄想することによって文房具をもっともっと好きになるために、ブログはじめました。といっても、文房具特許についてはド素人で、皆さんと一緒に少しずつ学んでいければと思っています。文房具カフェ会員No.01845 連絡先:bunseka.akiran@マークgmail.com

Item 25: トラディオ・プラマン: 特許を探してみた

Patent

蒲田で「シン・ゴジラ」を観て興奮さめやらぬ状態なのですがwww 気を取り直して「トラディオ・プラマン」の調査を進めていきたいと思います。

 

まずは、万年筆の使いやすさを実現したプラスチックのペン先について検索していきます。ちょっと古い出願ですのでJ-PlatPatの代わりにULTRA Patentを利用することにしますね。出願人=ぺんてる、発明者=和田、出願日=19790101~19810101という条件で特許・実用新案を検索したところ、、、それらしきペン先に関するものを見つけました。

 

実公昭60-002947(出願日:1978.07.21)プラスチックペン先保持装置

 

発明者は和田芳裕さんです。権利化された権利範囲はこちら↓

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ペン先ホルダーのリング嵌合部にリングを嵌合し、そのリングにペン先を挿嵌するような構成になっているようですね。正直、これがプラマンに採用されたペン先かどうか確信を持てないのですが、、、次の窓付きキャップに関する調査に移ります。出願人=ぺんてる、要約+請求の範囲=キャップ、「トラディオ・プラマン」の発売が1993年ですので、出願日=:19931231という条件で、特許・実用新案を検索したところ、ヒット件数は37件。順に確認していったところ、似ているシルエットを見つけましたよ。

 
実用新案登録2581454(出願日:1992.10.29)筆記具のキャップ

権利化された請求の範囲はこちら。

 

【請求項1】 内キャップと外キャップとよりなる筆記具のキャップであって、内キャップの内孔に、本体に対する、密閉用周状突部、前嵌合突部、後嵌合突部を、開口端側に向けて順に設け、また、これら突部が位置する部分では内キャップの外壁と外キャップの内壁との間に隙間を設け、更に、この隙間を内キャップの開口端では露出しないものとしてなる筆記具のキャップ。

 

実は、実施例中には、「透孔」として、透明の窓が出てくるのですが、請求項1には構成要件として登場しませんね。請求項1のポイントは、内キャップと外キャップとの間に隙間が設けられている点のようです。内キャップの内壁にある凸部が、ペンが挿入される度に押されるので、この隙間分内キャップが弾性変形され、長期にわたり確実にその凸部で挿入されたペンを保持することができる訳です。さらに、隙間は内キャップの開口端では露出しないように構成されています。開口端からペンが挿入される訳ですが、もし隙間が開口端で露出されていたら、ペン先がキャップに挿入されるときにその隙間に引っ掛かってしまう虞があるため、このように構成されているようです。

 

おそらく、「透孔」については先行技術が存在すると判断し、観点を変えて権利化を図ったのではないかと予想されます。あくまでも私の妄想ですが(^^ゞ

 

最後に、インクカートリッジについて調査します。キャップの発明者である川崎正幸氏を頼りに検索してみたところ、類似する案件がありました。構成も直液式のように見えます。

 

特許第3010958号(出願日:1993年1月29日)筆記具

 

【請求項1】 筆記具本体の軸筒を、先端にペン先部を突出するとともに後部に生インキ状態のインキを収容する前軸部・後軸部一体のものとし、また、該筆記具本体を交換可能なカ-トリッジとする外装体を、前記軸筒後軸部に着脱可能に嵌着してなる筆記具。

 

こ、これは画期的な発明だったのでしょうね。権利範囲が超短いです。「筆記具本体を交換可能なカートリッジとする」ところがスゴい。ペン先とインクタンクが一体になったカートリッジは今でも受け継がれています↓

 

特に、古い出願は、図面も少なく、文言も特有なため、本当にトラディオ・プラマン関連かは確信が持てないままですが、本日はこのあたりで調査を終えようと思います。本調査を通じて、ぺんてる株式会社さんの出願戦略の質の高さと、研究開発力の底力を感じることができました。

 

 

 

 

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