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文房具特許の世界

文房具が好きで、特許を手掛かりにその背景を妄想することによって文房具をもっともっと好きになるために、ブログはじめました。といっても、文房具特許についてはド素人で、皆さんと一緒に少しずつ学んでいければと思っています。文房具カフェ会員No.01845 連絡先:bunseka.akiran@マークgmail.com

Item 49: キリヌーク: 特許を探してみた

オルファさんの出願はすべてカッターナイフ関連と予想されますので、キーワードでは限定せず、出願人のみで検索していこうと思います。J-PlatPatを使って、出願人=オルファ株式会社 で特許・実用新案検索してみたところ、ヒット件数は24件。発売は2010年10月1日ですから、それよりも少し前の出願を確認してみると、あ、ありました。図面のシルエットが「キリヌーク」に類似しています。

 

特開2010-264004(出願日:2009.5.13)カッターナイフ

http://patentsearch.jp/?no=JP2010-264004

 

主張する権利範囲を引用します。

【請求項1】
切断対象物に摺接する摺接部を備えたカッター本体と、
前記切断対象物を切断する切刃を有するカッター部材と、
前記カッター本体の摺接部を切断対象物に摺接させる際、前記カッター部材を付勢して、切断対象物に対して切刃を一定圧で押し付ける付勢部材と、
を備えたことを特徴とするカッターナイフ。

【請求項2】
前記付勢部材により切断対象物に対して切刃を押し付ける力を調整する押付力調整部材を、さらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のカッターナイフ。

 

まさに、オートプレッシャーコントロールAPC)方式の特徴を主張していますね。

 

請求項1は、「本体に内蔵されたバネが刃先にかかる圧力を一定に保つから、チカラ加減に左右されない安定したカッティングが可能」という特徴に対応し、

請求項2は、「本体背面のアジャスターにより圧力の強さを無段階に調節できる」という特徴に対応します。

 

圧力調整の仕組みについて気になる方にもう少し説明を加えておきます。

 

公報の図4(a)、図4(b)がわかりやすいと思います。その説明文を引用します。

 

【0043】
そこで、第2スライダ5をスライド移動させ、当接部32の位置を変位させ、前述の通り、フックの法則に従って板バネ4による付勢力を調整し、カッター部材2の切刃22による押付力を所定の値とする。図4(a)に示すように、当接部32から押圧部30までの距離が遠く、板バネ4の弾性変形可能な寸法が長い場合、カッター部材2を押圧する力は弱くなる。したがって、切刃22による切断対象物に対する押付力は小さくなる。一方、図4(b)に示すように、当接部32から押圧部30までの距離が近く、板バネ4の弾性変形可能な寸法が短い場合、カッター部材2を押圧する力は強くなる。

 

アジャスターである第2スライダ5をスライド移動させることで、板バネ4の弾性変形可能な寸法を変更することにより、カッター部材2の押圧力を可変させているようです。

 

Google Patentsの図面の固定リンクがなかったので残念ながら図面を貼ることはできませんが、ご興味あるかたは、こちら▼の公報から図4をご確認ください。

http://patentsearch.jp/?no=JP2010-264004

 

それにしても、発売日の2010年10月1日よりも1年以上も前の 2009年5月13日に既にその技術的な出願を完了させているとは、さすがですね。

 

オルファ株式会社の技術力の高さを垣間見ることができたところで、本日の調査を完了したいと思います。

 

 

 

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