文房具特許の世界

文房具が好きで、特許を手掛かりにその背景を妄想することによって文房具をもっともっと好きになるために、ブログはじめました。といっても、文房具特許についてはド素人で、皆さんと一緒に少しずつ学んでいければと思っています。文房具カフェ会員No.01845 連絡先:bunseka.akiran@マークgmail.com

Item 51: ユニボール シグノ 307: 特許を探してみた

発明者候補の、横浜研究開発センター課長の竹内容治氏を手掛かりにJ-PlatPatで調査を進めていきましょう。発明者=竹内 and 容治、出願人=三菱鉛筆 で特許・実用新案を検索したところ、ヒット件数は、61件。ちょっと、件数多いですね~。さすが竹内さん(^^ゞ

 

セルロースナノファイバーをインク内に均一に配合する」という特徴で絞っていこうと思います。公報全文=セルロース で絞り込み検索したところ、なんと、40件もありました。ボールペンのインクにセルロースを使うことは汎用手段なのでしょうか・・。化学を専攻しておらず、全くの門外漢でございまして(^^ゞ

 

さらに、公報全文=均一 で絞り込み検索したところ、ヒット件数は、6件。

 

酸化セルロースを含有する水性インク組成物における経時的な粘度分布の不均一性(粘度の上下差)を抑制することや、酸化セルロースを均一に分散させる点について開示があるようです。「ユニボール シグノ 307」に採用されている技術かどうかわかりませんが、参考までに、6件すべて、請求項含め、紹介しておきます。

 

特開2015-067722(出願日:2013.9.30)筆記具用水性インク組成物

【請求項1】
酸化セルロースを0.05~1.5質量%含有し、Cassonの式で導かれる極限粘度値が10mPa・s以下であることを筆記具用水性インク組成物。

 

特開2015-96561(出願日:2013.11.15)筆記具用水性インク組成物

【請求項1】
酸化セルロースを0.05~1.5質量%及び重量平均分子量が5000以下の糖類を
0.001~30質量%を少なくとも含有することを特徴とする筆記具用水性インク組成物。

 

特開2015-101594(出願日:2013.11.21)筆記具用水性インク組成物

【請求項1】
酸化セルロースを0.05~1.5質量%及び着色樹脂粒子を3~30質量%を少なくとも含有することを特徴とする筆記具用水性インク組成物。

 

特開2015-174993(出願日:2014.3.18)筆記具用水性インク組成物

【請求項1】
酸化セルロースを0.05~1.5質量%及びエーテル化度が0.8未満であるカルボキシメチルセルロース又はその塩を0.005~5質量%を少なくとも含有することを特徴とする筆記具用水性インク組成物。

 

特開2016-65173(出願日:2014.9.25)筆記具用水性インク組成物

【請求項1】
酸化セルロースを0.05~1.5質量%含有し、Cassonの式で導かれる極限粘度値が16mPa・s以下であり、剪断速度3.83s-1における粘度値が100~3000mPa・s、かつ剪断速度383s-1における粘度値が10~40mPa・sであることを特徴とする筆記具用水性インク組成物。

 

特開2016-65174(出願日:2014.9.25)筆記具用水性インク組成物

【請求項1】
酸化セルロースを0.05~1.5質量%及びサクシノグリカンを0.005~1質量%少なくとも含有することを特徴とする筆記具用水性インク組成物。

 

最後に、竹内容治氏の開発秘話を引用しておきます。

kabukei.jp

 

 そこで、「CNF」を増粘剤として提案してきたメーカーから情報を集め、実際に試作してみようということになり、第一工業製薬<4461.T>の非常に繊維の細かい「CNF」を採用しました。三菱鉛筆は、もともと黒鉛と粘度を細かく分散させて鉛筆の芯を作っていたので、その技術を応用して「CNF」を増粘剤としてインクに混ぜて分散させたのです。実験と試作を何度も繰り返し、製品化まで2年近くを要する大きなプロジェクトに発展しました。

 

上述の6件の特許出願が、竹内さんらが何度も繰り返しておこなった実験と試作から生まれた成果なのではないでしょうか?(これまた妄想かもしれませんが(^^;)

 

専門外の化学系なので、どうしても表層部分での調査で終わってしまいますが、今回は、このあたりで完了しようと思います。

 

 

 

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