Item 53: エヴァーシャープ(チャールズ・キーラン)
恒例の『最高に楽しい文房具の歴史雑学』からの企画ですが、今回は、シャープペンシルに注目していこうと思っています。シャープペンシルの中でどのモデルに注目するか、もう少し中味を見ていきたいと思います。
第4章の中のシャープペンシルに関する記述に基づき、年表を作成していきます。
さらに、Wikipedia内の特許に関する記述も加えておきます(青字)。
1822年 ロンドンを拠点とする土木技師ジョン・アイザック・ホーキンスと銀細工師サンプソン・モーダンが、シャープペンシルの特許を取得
1837年/1838年 Eversharp Pencil 名でアメリカ合衆国で商標申請が出されている。日本にも伝来し、「繰出鉛筆」と呼ばれた。
1886年6月22日 東京府深川区の坂本源平が繰出鉛筆の特許を出願し、同年12月25日に特許を取得した。(特許第299号)
1886年8月7日 東京府神田区の横田由五郎が金属製の繰出シ鉛筆の特許を出願し、1888年3月2日に特許を取得した。(特許第433号)
1906年 ユダヤ系クロアチア人のスラボリューブ・ペンカーラは、オートマチックペンシルと名づけたシャープペンシルを発明。
1915年 アメリカ・イリノイ州のチャールズ・キーランが、内部の芯ケースに1ダースの芯を入れられる「エヴァーシャープ」に関連する特許を取得。
同時期に、早川徳次が「ハヤカワ・エヴァー・レディ・シャープペンシル」を開発。
1920年10月22日 「早川式繰出鉛筆」に関する実用新案を出願し、登録日は1920年11月22日。(登録実用新案第54357号 第113類) 金属製の繰出鉛筆は既に存在していたが、早川式繰出鉛筆は頭部を回転させることで芯を出すことだけでなく収納することもできた。 また、芯が減ってきた場合に芯筒から残った鉛芯を押しだすことができた。
その他、あらゆるサイトでシャープペンシルの歴史は語られているのですが、「エヴァーシャープ」が商業的に成功した初めてのシャープペンシルと考えられますので、「エヴァーシャープ」を中心に、掘り下げていこうと思います。
Wikipediaでも、いくつか既に特定されている特許もありますので、「エヴァーシャープ」以外のシャープペンシルに関する特許も調査していくつもりです。乞うご期待。