文房具特許の世界

文房具が好きで、特許を手掛かりにその背景を妄想することによって文房具をもっともっと好きになるために、ブログはじめました。といっても、文房具特許についてはド素人で、皆さんと一緒に少しずつ学んでいければと思っています。文房具カフェ会員No.01845 連絡先:bunseka.akiran@マークgmail.com

Item 61: 夢手帳☆熊谷式: 特許を探してみた

まずは、美崎栄一郎さんの出願をJ-PlatPatで検索していきます。発明者=美崎栄一郎 で特許・実用新案を検索したところ、ヒット件数は21件。このうち、20件は、花王時代の出願のようですね。1件は、株式会社戦国から出願されているものです。美崎栄一郎さんが総大将?を務める企業のようです。鞄に関するものですが、参考までに紹介しておきます。

 

実用新案登録第3205172号(出願日:2016.4.27)傘収容鞄

 

請求項はこちら。

【請求項1】
窄めた状態の傘を、上方の開口から収容可能な有底袋状で、窄めた傘の形状に対応する細長状に形成された傘収納部と、
前記傘収納部に接続する帯状の肩掛け部と、を有し、
前記肩掛け部は、当該肩掛け部の一端側を前記傘収納部に接続した状態で、前記傘収納部を使用者の肩から吊り下げる位置に合わせて、当該肩掛け部の他端側を前記傘収納部と係脱可能に係着することにより、前記傘収納部に取付けられること、
を特徴とする傘収容鞄。

 

おそらく、こちらの傘を刀のようにおさめることができる「刀剣傘鞄」に関連するものと思われます。本社が桶狭間にあるとは。今後も、美崎さん拘りの商品が展開されていくのでしょうね。

prtimes.jp

 

続いて、池田千恵さんの出願も検索していきます。発明者=池田千恵 で特許・実用新案を検索したところ、ヒット件数は0件。同様に、創作者=池田千恵 で意匠を検索したところ、1件ヒットしましたよ。

 

意匠登録第1406843号(出願人:2010.3.15)学習用整理用紙

 

【意匠に係る物品の説明】を引用しておきます。

意匠に係わる物品は、左上の「PPTスパイラルモデル」と、右上の「Why,What、Howの木」、左下の「NMPの天秤図」、右下の「かげみのミッションシート」の4つのブロックを有し、学習に用いられる用紙である。 上記「PPTスパイラルモデル」のブロックには、先ず、第1ステージの左側の「P」の欄に目的を利用者が記入する。次に、右側の「P」の欄に目的を達成するまでの道のりを利用者が記入する。次に、「T」の欄に目的を達成する道のりの過程で他人に協力してもらえる自分になるために何をすべきかを記入する。そして、第1ステージの目的を達成できたら、次に第2ステージの欄の「P」、「P」、「T」の欄に、第1ステージと同様に利用者が記入を行う。「PPTスパイラルモデル」のブロックは、各ステージの記入を繰り返すことにより、徐々に成長していくことを説明するために使われる。ここで、上位のステージにいくに従って、記入する目標の難易度を高くし、下位のステージの目標をひとつひとつ達成することによって、難易度の高い目標を達成できるようにする。 上記「Why,What、Howの木」のブロックには、「Why」に対応する「問題の根」の欄と、「What」に対応する「得たい果実」の欄と、「How」に対応する「支える幹」の欄とがある。「問題の根」の欄には、どうして不満を感じているのかを利用者が記入する。「得たい果実」の欄には、その不満は何があれば解決するのかを利用者が記入する。「支える幹」の欄には、具体的にどう行動すればいいのかを利用者が記入する。「問題の根」の欄と、「得たい果実」の欄との記入によって、「PPTスパイラルモデル」のP(Purpose)に記入すべき内容を利用者が把握しやすくなる。また、「支える幹」の欄の記入によって「PPTスパイラルモデル」のP(Process)に記入すべき内容を利用者が把握しやすくなる。「Why,What、Howの木」のブロックは、利用者が、現状に不満を感じている時、自分の存在意義を確かめるために使われる。 上記「NMPの天秤図」のブロックには、「命題」の欄と、「Merit」の欄と、「Problem」の欄と、「Needs」の欄とがある。「命題」の欄には、検証すべき行動等を命題として利用者が記入する。「Merit」の欄には、その命題を実行することによって得られる利益を利用者が記入する。「Problem」の欄には、その命題を実行しないことによって発生する問題を利用者が記入する。「Needs」の欄には、その命題の必要性を利用者が記入する。「NMPの天秤図」のブロックは、自分の夢に向けて進んでいいか迷った時、冷静に進む道を判断するために使われる。 上記「かげみのミッションシート」のブロックでは、「過去」、「現在」、「未来」の各々の欄について、そのなかにある「きっかけ」、「行動」、「結果」の欄に利用者が記入する。この「かげみのミッションシート」のブロックは、利用者が、今の活動をしている理由を、過去を振り返りながら他人にわかりやすく伝えるために使われる。 

 

この学習用整理用紙は、池田千恵さんの『夢が現実化する「1枚図解」』で紹介しているテンプレートに関連するもののようです。こちらも手帳に関する出願ではなさそうですね。

conecta.jp

 

では、最後に、熊谷正寿さんの出願を検索していきます。発明者=熊谷正寿 で特許・実用新案を検索したところ、ヒット件数は15件。そのうち、出願人が熊谷さんになっている4件が手帳に関するもののようです。出願日順に紹介していきます。

 

特許第4659424号(出願日:2004.9.30)手帳、及び手帳用リフィル用紙

 

登録されている請求項はこちら。

【請求項1】
複数の項目からなる自己実現を達成するために、前記項目毎の目標を書き込むピラミッド記入用紙を備える手帳であって、
前記ピラミッド記入用紙は、
ピラミッド形状の枠と、
前記枠内を上段、中段、及び下段に分割する横方向の罫線と、
前記上段から前記下段に行くほど多くの前記項目を記入できるように、前記中段及び前記下段を分割する縦方向の罫線と
を有する手帳。

 

同日に、実用新案も出願しています。

 

実用新案登録第3108930号(出願日:2004.9.30)手帳、及び手帳用リフィル用紙

 

請求項はこちら。なんと、早期に活用できるよう、同一文言で実用新案も出願しておくとは。さすがの知財戦略ですね。

【請求項1】
複数の項目からなる自己実現を達成するために、前記項目毎の目標を書き込むピラミッド記入用紙を備える手帳であって、
前記ピラミッド記入用紙は、
ピラミッド形状の枠と、
前記枠内を上段、中段、及び下段に分割する横方向の罫線と、
前記上段から前記下段に行くほど多くの前記項目を記入できるように、前記中段及び前記下段を分割する縦方向の罫線と
を有する手帳。

 

これらの出願は、「夢・人生ピラミッド」に関連するものと思われます。

https://www.kumagai.com/images/yume.jpg

https://www.kumagai.com/images/yume.jpg

 

次の出願は、上記の実用新案の分割にあたります。

 

実用新案登録第3109253号(原出願日:2004.9.30)手帳、及び手帳用リフィル用紙

 

請求項はこちらです。

【請求項1】
行動スケジュールを管理する手帳であって、
毎週繰り返し行うべき行動計画を曜日毎に記載する複数の欄が設けられた週間ToDoリスト用紙と、
日付毎に1ページ分に割り当てられ、一日のスケジュールを記入する欄と、前記週間ToDoリスト用紙に記載された該当する曜日の前記行動計画を転記し、当該転記した行動を実行したか否かをチェックする転記欄とを有する本日のスケジュール用紙と
を備え、
前記週間ToDoリスト用紙は、前記手帳よりも横方向のサイズが大きく、前記本日のスケジュール用紙の外側に、前記毎週繰り返し行うべき前記行動計画の記載面を上面にして開かれる手帳。

 

請求項の「週間ToDoリスト用紙」は、こちらの「DWMY ToDoリスト」にあたり、

http://shop.kumagai.com/contents/manual/dwmy/images/week_img01.png

http://shop.kumagai.com/contents/manual/dwmy/images/week_img01.png

 

請求項の「本日のスケジュール用紙」は、こちらの用紙にあたると思われます。

http://shop.kumagai.com/contents/manual/today/images/today_img01.png

http://shop.kumagai.com/contents/manual/today/images/today_img01.png

 

最後はこちらの案件。これも上記の出願と同様、1件目の実用新案出願の分割にあたる案件です。

 

実用新案登録第3110343号(原出願日:2004.9.30)手帳、及び手帳用リフィル用紙

 

請求項はこちら。

【請求項1】
複数の項目からなる自己実現を達成するために、前記項目毎の目標の達成期限を管理する未来年表用紙を備える手帳であって、
前記未来年表用紙は、
前記項目毎の未来の目標を当該目標の達成期限と共に記入する未来目標記入欄と、
前記項目毎の現状を記載する現状記入欄と、
前記項目毎の前記未来の目標と前記現状との差分を記入する差分記入欄と
が横方向に隣接して設けられており、さらに、
前記差分を前記達成期限までに無くすための1年ごとの達成目標を記入する複数の年次目標記入欄
が横方向に設けられている手帳。

 

請求項の「未来年表用紙」は、こちらの未来年表に関連するものと思われます。

http://shop.kumagai.com/contents/manual/future/images/future_img01.png

http://shop.kumagai.com/contents/manual/future/images/future_img01.png

 

熊谷さんの、特許・実用新案の同日出願戦略や、分割出願戦略に、驚きと感動を覚えながら、本日の調査を完了したいと思います。さすがです。