文房具特許の世界

文房具が好きで、特許を手掛かりにその背景を妄想することによって文房具をもっともっと好きになるために、ブログはじめました。といっても、文房具特許についてはド素人で、皆さんと一緒に少しずつ学んでいければと思っています。文房具カフェ会員No.01845 連絡先:bunseka.akiran@マークgmail.com

Item 17: プレピー(プラチナ萬年筆)

こちらの記事で、文具プランナー福島 槙子さんが紹介されていましたプレピーを取り上げたいと思います。カクノが好きだーとか言ってましたが、正直、プレピーの存在を知りませんでした(勉強不足(^^ゞ)。

 

mai-bun.com

なかでも、福島さんの記事のなかにある「およそ1年使わなくてもインクが乾燥しない特殊な構造になっています。これは「スリップシール機構」というプラチナ万年筆が独自に開発した完全気密キャップのおかげ。」が超気になります。

 

この記事をキッカケに、プレピーの歴史について調べてみました。発売は2007年2月上旬

www.nikkeibp.co.jp

2007年04月25日に文具コンサルタントの土橋正さんのレビューがありました。これがまた秀逸。今後の調査のヒントになる情報がいくつかありましたので引用しながら紹介していきたいと思います。

allabout.co.jp

1: カートリッジ式

 プレピーというシリーズは、もともとサインペン、蛍光マーカーが先に発売されていて、カートリッジインク式。一方、カートリッジ式の万年筆を初めて発売したのは、プラチナ萬年筆。という訳で、プレピーシリーズにも、カートリッジ式の万年筆が加わったということです。同社のボールベアリングがついている独自のカートリッジ。気になります。

2: インナーキャップ付きキャップ

 キャップの気密性を高めるために、同社の高級万年筆にも採用されているインナーキャップが付いている。インナーキャップの付け根にはバネがあり、ペン先をしっかりと密閉できるようになっているとのこと。

3: 超耐摩耗合金ペンポイント

 ペン先はステンレス製。ペンポイントがしっかりとついていて、超耐摩耗合金が使われているとのこと。

 

いずれのフィーチャにも、発明の匂いを感じますね。

 

さらに福島さんも注目されていた「スリップシール機構」について、2011年6月28にリリースされた気になる記事を発見。

プラチナ万年筆ニュースリリース

この記事のなかで、万年筆の最大の弱点である長期放置によるイ ンク詰まりを解消するキャップ「スリップシール機構」を新たに開発し、33 年ぶりに フルモデルチェンジする看板ブランド「#3776 サン・ナナ・ナナ・ロク」に搭載し、新モデル「#3776 センチュリー」として平成23 年9 月1 日(2011年9月1日)より発売するとのこと。この後に、プレピーにも「スリップシール機構」が搭載されたのだと思います。また、スリップシール機構は特許出願済という記載もありますが、この特許出願についてはこちら↓の別ページで言及しており、番号も特定されていました→(特許取得済 登録番号 第5637515号)

スリップシール機構

 

 プレピーの歴史はこのあたりにして、これらの情報をもとに、調査を進めていきたいと思っています。