文房具特許の世界

文房具が好きで、特許を手掛かりにその背景を妄想することによって文房具をもっともっと好きになるために、ブログはじめました。といっても、文房具特許についてはド素人で、皆さんと一緒に少しずつ学んでいければと思っています。文房具カフェ会員No.01845 連絡先:bunseka.akiran@マークgmail.com

Item 34: オレンズ(ぺんてる)

 文房具屋さん大賞2015 デザイン賞を受賞したオレンズを掘り下げていこうと思います。「オレンズ」だけに、色はやっぱりオレンジですよねwww

 

 

文房具屋さん大賞

 

「オレンズ」の最大の特徴である、オレンズシステムについて、プレスリリースの画像を引用して説明します。

 

芯が減るのに合わせて先端パイプがスライドするというオレンズシステムにより、「芯を出さないで書く」ことを可能とし「芯折れ」の軽減を実現した、とのこと。

http://prtimes.jp/i/2857/14/resize/d2857-14-170872-0.jpg

http://prtimes.jp/i/2857/14/resize/d2857-14-170872-0.jpg

 

2014年1月8日にプレスリリースにて発表され、2014年1月27日に発売。と思ったら、

prtimes.jp

もう一つプレスリリースが2014年1月16日に発行され、諸般の事情により発売日が2014年2月12日に延期されたようですね。何があったんでしょうね。

www.pentel.co.jp

 

文房具屋さん大賞だけでなく、2014年にグッドデザイン賞も受賞されていますので、当然のように開発秘話もありましたよ。

www.g-mark.org

 

いつもながら、文具コンサルタント土橋さんの秀逸な記事。

pentel.blog.jp

 

「オレンズ」の生み親である中央研究所 第7開発室長 丸山茂樹さん、主任専門職の古市明典さんのインタビューが綴られています。

 

このインタビュー記事の中で衝撃だったのは、1973年にリリースされた「ぺんてるシャープ スライド02」という0.2mm芯のシャープペンは、ワンノックするとスライドパイプがニョキッと出てきて、さらにノックすると芯が隠れた状態で書くことができ、書き続けているとステンパイプがスムーズに引っ込んでいく機構を備えているとのこと。「オレンズ」は、この「スライド02」の機構をベースにしているらしいのです。

 

プレスリリースが発行された2014年1月8日、グッドデザイン賞を受賞されたディレクターの清水和久さん、デザイナーの柴田智明さん、「オレンズ」の生み親である丸山茂樹さん、古市明典さん、「オレンズ」の原型となっている「スライド02」の発売は1973年。このあたりをキーにして、調査を進めていきたいと思います。乞うご期待♪