文房具特許の世界

文房具が好きで、特許を手掛かりにその背景を妄想することによって文房具をもっともっと好きになるために、ブログはじめました。といっても、文房具特許についてはド素人で、皆さんと一緒に少しずつ学んでいければと思っています。文房具カフェ会員No.01845 連絡先:bunseka.akiran@マークgmail.com

Item 71: ホールド.(プラス)

『毎日、文房具。』さんがツイートされていた、「ホールド.」が気になりました。

 

 

2015年4月22日のニュースリリースにて発表され、2015年5月29日に発売されています。

www.plus.co.jp

 

その特長は、ニュースリリースにて紹介されている「ホールド.ラバー」と「パワーアシストメカニズム」の2つ。ニュースリリースの説明部分を引用しておきます。

 

■「ホールド.ラバー」がフィットし、ずり落ちないのに外しやすい

磁石の上部に搭載した、特許出願中「ホールド.ラバー」がスチール面に接して摩擦力が発生することで、クリップのずり落ちを予防。A4用紙をLサイズでは約130枚、 Mサイズでは約90枚挟んでも、しっかり支える力を確保しました。

 http://www.plus.co.jp/news/photo/hold2.JPG

http://www.plus.co.jp/news/photo/hold2.JPG

 

「ホールド.」は、マグネットクリップユーザーのもう1つの大きな不満であった「クリップが固くて開けにくい」という点の改善にも取り組みました。テコの原理を応用した省力機構「パワーアシストメカニズム」を採用することで、しっかり物を挟む力を守りながら、クリップを開ける際に要する力を大幅にダウン。当社従来品より約4割も小さな力で、クリップを開けられるようになりました。

http://www.plus.co.jp/news/photo/hold3.JPG

http://www.plus.co.jp/news/photo/hold3.JPG

 

さらに、2015年度のグッドデザイン賞を受賞されていますね。

www.g-mark.org

 

・2015年4月22日のニュースリリースにて発表

・「ホールド.ラバー」

・「パワーアシストメカニズム」

グッドデザイン賞の受賞対象の概要より、発明者候補として、

プロデューサー:プラス株式会社 ステーショナリーカンパニー マーケティング本部 福田瑞穂
ディレクター:プラス株式会社 ステーショナリーカンパニー マーケティング本部 芦野早苗
デザイナー:ヒューマンコード・ジャパン株式会社 伊丹由和+プラス株式会社 ステーショナリーカンパニー ⽣産・技術統括本部 R&D本部 松下東悟

 

等を頼りに、調査を進めていきます。乞うご期待。

 

Item 70: ライン(長谷川刃物)

こちらの記事で紹介されているHARAC(長谷川刃物株式会社)さんのライン(Line)という新感覚のマウス型カッターが気になりましたので、掘り下げていきます。

gathery.recruit-lifestyle.co.jp

 

 

 

ラインの公式ホームページはこちら▼ 

www.harac.jp

 

本体上部についているボタンを押して、押したまま引くだけで、その方向に刃が回転してついてくるので、切る方向を変える時でも手首をひねる必要なく、曲線も楽々切ることができるのです。ぜひ、こちらの動画をご覧ください。

 

www.youtube.com

 

HARACは、日本のユニバーサルデザインの第一人者のトライポッドデザイン(株) 中川先生と組み、ラインの前身である「紙キリムシ」を開発。HARACシリーズのカラー統一に合わせてカラー変更し、同時に名前を「紙キリムシ」から「ライン」(Line)へ変更したようです。

2005年〜2008年「紙キリムシ」として販売
2008年〜現在 「ライン」(Line)として販売中

 

さらに、「紙キリムシ」は、2005年度のグッドデザイン賞を受賞されたようです。

www.g-mark.org

 

受賞対象の概要によると、

プロデューサーは、長谷川刃物株式会社 専務取締役 長谷川尚彦

デザイナーは、トライポッドデザイン株式会社 代表 中川聰

公表/発売日(開始日)は2005年4月1日

 

以上より、

・独自のマウス型カッター機構

・公表/発売日は、2005年4月1日

・発明者候補は、

 長谷川刃物株式会社 専務取締役 長谷川尚彦

 トライポッドデザイン株式会社 代表 中川聰

 

等の情報を頼りに、調査を進めていきたいと思います。乞うご期待。

 

Item 69: プレスマン(プラチナ萬年筆)

最近、お世話になりっぱなしの『毎日、文房具。』さんのツイートで紹介されていた「プレスマン」を掘り下げていきます。

 

 

言わずとしれたシャープペンシルの定番である「プレスマン」ですが、こちらの2015年5月26日のプレスリリースにて、1978年発売以来、37年ぶりに機能向上して2015年6月1日にリニューアル発売されていたようですね。

プラチナ万年筆ニュースリリース

 

改善点は、以下の2点とのこと。

 

・先端セーフティースライド機構

クッション圧を高めにして意図しない芯スライドを防止。

・芯を出す時のノック音

ノック音を大幅に低減。さらにノック圧を軽くする事によりスピーディで軽快な芯出しを実現。

 

セーフティースライド機構については、「オ・レーヌ」の公式ホームページにわかりやすい説明がありましたので引用しておきます。

プラチナシャープペン

 

http://www.platinum-pen.co.jp/img/mechanism2_200.jpg

http://www.platinum-pen.co.jp/img/mechanism2_200.jpg

耐芯構造 2.セーフティースライド

強い力がかかった場合、内部のスプリングで芯をスライド。 クッションのように力を吸収し、芯を保護します。
筆記時に露出芯がなくなったら、先端を1 プッシュで芯が 現れるポイントプッシュ機能が使えます。

 

以上まとめますと、

・オリジナルの「プレスマン」は1978年発売

・2015年6月1日にリニューアル発売

・リニューアル版の特長は、先端セーフティースライド機構と芯を出す時のノック音の改善

 

等の情報を頼りに、調査を進めていきます。古い出願の調査なので難航しそうですが(^^ゞ

 

 

Item 68: ホッチポン(マックス)

『毎日、文房具。』さんの過去記事で紹介されている「ホッチポン」を掘り下げていきたいと思います。 

 

 

ウェブ上でプレスリリースを特定できませんでしたが、2001年度にグッドデザイン賞を受賞されていて、こちら▼の記事の中の開始日:2001年2月26日が公表日か発売日と予想されます。

www.g-mark.org

 

マックス株式会社の公式ホームページはこちら▼

No.10針用 除針枚数10枚 除針・針の収納・ワンタッチ廃棄の1台3役! ホッチポン RZ-10S - 文具・オフィス機器 - 製品情報 - マックス株式会社

 

公式ホームページの画像を引用して、発明のポイントになりそうな特長を説明しておきます。

https://wis.max-ltd.co.jp/op/product_image/rz-10s_1.jpg

https://wis.max-ltd.co.jp/op/product_image/rz-10s_1.jpg

 

1: 除針して、そのまま収納

除針すると、その針が、収納部にそのまま収納されるような構成になっています。上述の『毎日、文房具。』さんのページで説明されていますが、収納部の後端部に設けられている開閉可能な蓋部と連動する磁石が、蓋部が閉じているときには収納部の背部に近接するように構成されているため、その磁石付近に針が固まるように収納されます。

 

2: ワンタッチ廃棄

磁石付近に固まるように収納部に収納されている針を廃棄するため、蓋部を開放方向に移動すると、それに連動して磁石が収納部の背部から離間するために、磁力によって固まっていた針が解放され、蓋部の開放により形成された開口部から廃棄されます。

 

・2001年2月26日に公表

グッドデザイン賞の受賞対象の概要より、デザイナーは、マックス株式会社 開発本部 開発グループ デザイン課 伊羅子知浩氏

・除針して、そのまま収納

・ワンタッチ廃棄

 

等の情報をもとに、調査を進めていきたいと思います。乞うご期待。